ユニセフの仕事で世界中を回るなかで、わたしは子どもたちを脅かすたくさんの病気を見てきました。エイズ、この病気はごく最近見たものです。一人の親として、エイズは子どもたちに伝えるには難しい病気だと理解しています。けれど、もし、私達が子どもたちにHIV感染から身を守る情報という鎧をまとわせてあげられなければ、もっとも愛しい子どもたちを、恐ろしい、そして不必要な感染の危険にさらすことになるのです。もちろんご承知のことでしょうが、エイズ教育は性教育と切り離せません。驚かれるかもしれませんが、子どもに情報を与えるのに最良の時期は、思春期の前。感染の危険に遭うかもしれないそんな行為について考えたこともないような時期なのです。なぜって、おとなが許すも許さないも、思春期の子どもたちは性行為に走ってしまうものなのですから。